新味開発(失敗もします)「あんこコンテスト2020」に向けて
秋風が心地よい時節になりました。勉学にも励みやすい気候です。
学生の皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
10月も半ばに差し掛かり、頭をよぎるのは毎年の恒例行事である「あんこコンテスト」です。今年は11月14日に開催されます。毎年驚きと笑いとおいしいあんこが生まれる大事なコンテストです。
↑2019年あんこコンテスト優勝「杏仁あん」
↑ジュースをあんこで作る時代が令和に到来しますように
あんこコンテストの目的
そもそもこのあんこコンテストは、製造部だけでなく、営業、総務、研究開発すべての部署が、あんこを作れるようにという目的の元始まったそうです。松原あんこ大学で働くものとして、あんこの作り方を知らなくては学生の皆さまの信頼を得られません。
とはいえ、日々の業務に追われているとあっという間にあんこコンテスト1か月前です。あんこコンテストが近づくにつれ、試作の場である研究室は普段にない賑わいと異様な光景を見せてくれます。
れんこん×あんこ
さて、このあんこコンテストの難しいところは、すでに300種類以上のあんこレシピが存在している点です。すでにあるレシピと被らず、かつおいしい、または独創的なあんこの提出が求められます。運が悪ければ、他の社員とアイデアが被る可能性もあります。
というわけで、私研究員Sはれんこんを使ったあんこを作ることにしました。
れんこんはでんぷん質を多く含み、すりおろして加熱するともちもちとした食感になります。この特性を生かして、もちもちのれんこんあんを作ってみます。
試作
れんこんをすりおろし、砂糖、生餡で作った白あんに加え、あんこの固さまで練り上げます。目標糖度※は55前後です。(※糖度・・・甘さの度数)
↑すりおろしたれんこん
こんな感じになりました。もったりとした感じが伝わるでしょうか?糖度も56で、テクスチャーと共に狙い通りの仕上がりです。これで味が良ければコンテストに提出できます。
もっとも重要なお味はいかに
最初の一口。どきどきです。
・・・
失敗です。れんこんとあんこが乱闘騒ぎ並みに喧嘩しています。あんこの甘さとれんこんの味が調和することなく、それぞれが強烈に主張してきます。ならば調和させればよいということでれんこんのきんぴら風に、醤油やみりん、ゴマを足したりあれこれやってみたのですが、どうしてもうまくできませんでした。
唯一の良い点はれんこんのシャキシャキ感とあんこのもったりとした食感です。食感は面白いだけに上手くできなかったことが悔やまれます。
間に合うのか・・・
本当はれんこんあんを諦めたくなかったのですが、コンテストまで1か月を切っている以上、先の見えない挑戦を続けることはできません。次のあんを考えたいと思います。