あんこでおかず(あんこコロッケ)
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冷蔵庫に眠るあんこ
こんにちは。松原あんこ大学研究員Sです。
突然ですが、冷蔵庫に眠るあんこの末路を知っていますか?唐突に餡バタートーストやあんこホットケーキが食べたくなることはよくあります。スーパーへ餡子を買いに行き、美味しい餡バタートーストを作って食べると、手軽に心もおなかも幸せにすることが出来ます。
しかし、餡バタートーストをはじめとするあんこを使った食べ物を毎日食べることは困難を極めます。極上の餡バタートーストでも、連続でとなれば3日が限界です。そうして4日目にして行き場を失ったあんこは、ラップをかけられ冷蔵庫の奥へと追いやられ、最終的には記憶の中から消えていなくなってしまいます。
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食卓の常連へ
製餡所に勤務する身として、こうしたあんこたちに日の目を見せてあげたいと考えた結果、「あんこを食卓の常連にする」ことを思いつきました。食卓の常連になれば、年末の大掃除の時に干からびた状態で発見されることもなく、普段からたくさんの人に美味しさを届けることが出来ます。
方法は簡単で、砂糖の代わりにあんこを使います。あんこは甘いから食事には合わないと思われがちですが、肉じゃがや照り焼きなど、日本人であれば大抵の人が好きな料理には砂糖が使われています。料理の甘味を砂糖ではなくあんこで代用することが出来れば、確実に食卓の常連になることが出来ると考えました。
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はじめてのあんこ料理
今回はコロッケに挑戦しました。肉じゃがコロッケという甘めのものがあり、かつ、挽肉と餡子という意外性があるからです。あまり深く考えず、さっそく作っていきます。
【材料】
じゃがいも・・・大1個
あんこ(粒あん・こしあん・桜あん)・・・適量(タネの約1/3)
ひき肉・・・50g
塩・コショウ・醤油・・・適量
小麦粉、卵、パン粉・・・適量
(揚げ油 分量外)
【作り方】
1.じゃがいもをゆでてつぶす
2.ひき肉をフライパンで炒め、塩・胡椒・醤油で味付けをする
3.①に②をいれよく混ぜ、3等分する
4.③にそれぞれ粒あん・こしあん・桜あんを加えてよく混ぜ、塩・コショウ・醤油で味を調える
5.④を丸め、小麦粉→卵→パン粉の順につけ、油できつね色に揚げる
【ポイント】
★粒あん、こしあんはコショウをきつめにするとおいしい
★桜餡は塩を多めがおいしい(コショウが多いと桜の風味とけんかする)
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餡子にできないものはない
あんこコロッケは食卓の常連として不足はないと思われました。砂糖とは違った方向からあんこの甘味が肉のうまみをうまく引き立てています。また、コショウが甘味を程よく引き締め、あんこコロッケをおかずという定義の中に収めてくれています。肉じゃがコロッケのような甘めのコロッケがお好きな方には特に気に入っていただけるのではないでしょうか。
あまりにコロッケとなじみすぎて、あんこ感が物足りなく感じるくらいでした。そもそもコロッケはごはんに合わないと仰る方もいるかもしれませんが、個人的にはコロッケパンも、炭水化物をコロッケにして炭水化物で挟んだハンバーガーも好きなので問題ないと考えています。
初めての試みでしたが、ごはんに合うかどうかはさておき「あんこにできないものはない」という会社の理念を壊すことなく、冷蔵庫に眠るあんこを救う最初の一歩を踏み出すことが出来たことをうれしく思います。